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続・直島の夜〜友人ができるの巻〜

時は2月上旬、香川県の離島・直島での話に戻ります。

 

和食屋のカウンターで隣に座った女性に声をかけたら、思った通り同じ宿で一緒にチェックインした方でした。

 

背の高いお姉さんで、私より少し年上です。

なんと東京でライターをしていると言います。

 

旅の情報を交換しつつ人恋しかったこともあって話は弾み、2人で一本目の熱燗を空ける頃には銭湯に向かった方がいい時間になっていました。

しかし、旅は道連れ世は情け。

せっかくお知り合いになったので今を楽しむことにします。

銭湯は明日早起きして時間を作ろうと思い、そのまま熱燗2本目に突入です。

 

そして2本目が空く頃、ふと時計を見るともう終バス5分前(20:40くらい)になっていました。

これを逃すと宿まで30分以上かけて歩かなくてはなりません。

そんな事態を避けるべく慌ててお会計をし、初対面のお姉さんと共に夜道を猛ダッシュします。

 

が。

 

港から出るバスはあと数十メートルを目前に無情にも走り去って行きました。

 

 

寒い夜道を30分歩いて宿に帰るなんて嫌。

ということで、島に1台しかないというタクシーに望みを託し、お姉さんに電話をして頂きます。

その間、酔っぱらった私はすかさず広場にあった作品に走り寄り撮影します。(我ながら身勝手。)

コレ、見た目はポップですがなにやら意味深な紙が張ってあります。

「すべての声を発することができる鳥聞いたのは床下のタケノコだけ思ったより池の抵抗は強い・・・」

 

って、何のことやら。混濁した頭ではなかなか意味が取れません。

 

しばし文章に見とれていると、遠くで人影が右往左往に走りながら何やら叫んでいるではありませんか。

島に1台しかないタクシーがそんなにすぐ来る訳ないだろうとタカをくくっていたのですが、なんと秒で到着していました。

 

勝手にいなくなった私を探して走り回って下さるお姉さん、なんと良い人でしょうか。

 

無事にタクシーで宿へ帰り着き、交替で共同のシャワーを使ったあと

0時過ぎまで布団にくるまってしゃべり倒したのでした。